答えだけわかってもつらいものがある

電車の中に液晶画面があり、なにか CM 的なものやニュース・予報的なものをやっている。一定の間隔で繰り返し同じコンテンツを放映しているようだ。長時間乗っている場合、待っていれば同じ物を再び観ることができる理屈だが、こういう場合は往々にして観たいものを何度でも見逃すようにできているものだ。世の中とはそうしたものだ。TV でも画面隅にテロップで流れる占いみたいなものがあるが、気付いたときにはいつも自分の星座(若しくは血液型、あるいは干支)が過ぎてしまっているものだ。
話を電車に戻す。
その、JR の車内で流されるコンテンツのひとつに、大人のなんたら講座というのがある。1回につき 1ネタずつ、マナーとか常識みたいなものをクイズ形式で紹介している。今回の「見過ごしターゲット」はどうやらこいつのようで、しかも何故か毎回後半だけ観る。

答え:メモを渡す

問題はなんなんだ。
…いや、まあ、大体わかるのだけど(答えを提示したあと解説とかやってるからね)。でも、中央出版の中の人も言っているとおり、(イコールの右辺を埋めるのではなく、イギリスの算数の問題のように、左辺のほうの空欄を埋めるのは)「なんか、わくわくしてきませんか」。…正味な話、私は「なんかわくわく」はしないけれども、とりあえず考えてみる。たとえばこんなのはどうだろうか。

ピクニックで郊外の自然公園に行ったところ、野生化したヤギにつきまとわれました。かなりしつこくついてきます。お弁当はもう食べてしまったのであげるような餌はありませんし、そもそも人間の食べ物をそのまま野生生物にあげるのはよくないとも言います。こんなとき、手持ちのアイテムを駆使してヤギの気をそらし、何とか振り切るには、キャンディ、缶コーヒー、メモ帳のうちどれをつかうのがよいでしょうか?

同じクラスの男の子からラブレターをもらいました。よかったらお付き合いしてください、返事を電話かメールで下さい、と書いてありました。でも、電話もメールもしたくありません。直接断るのはなんだか傷つけそうで恐いです。長文の手紙を書くのは億劫だし、後生大事に保存などされても困ったものです。友達に伝言を頼むというのも、いろんな意味で危険に思われます。こんなとき、できるだけ傷つけず、あまりかかわりを持たず、さらりと断るには、どうするのがいちばんよいでしょうか?

謝罪会見の席上で、隣の息子が言葉に詰まってしまっています。あれほど練習しておけといったのに、仕込んだ科白が出てこないようです。最近のマイクは性能がいいので、私が小声で伝達するとすべてマイクで拾われてしまいます。こんなとき、息子が喋るべきことを、あとで「失態」などと揶揄されないようスマートに伝達するには、一体どうしたらよいでしょうか?

私には 3人の子供がいます。名前をミム、ムメ、メモといいます。上の 2人は穏やかでおとなしいよい子なのですが、末っ子のメモだけは手の付けられない乱暴者です。メモを他の兄弟と一緒にしてその場を離れるときには、メモと他の子どちらかで 2人きりにすることができません。私がそばで見張っているか、3人一緒にいるようにしておかないと、メモが別の子を襲ってしまうのです。
さて、今日は川の向こうまで行くのですが、この川には橋が無く、渡るには私が子供をおぶって渡すしかありません。でも、私は 1回に子供を 1人ずつしか背負うことができません。しかも、私が川を渡っている間にメモと他の子 1人を同じ岸に残してしまうと、先に述べたとおり悲しい結果になることが目に見えています。
でも、血を見ることなく全員を渡す方法がひとつだけあります。この方法でまずいちばん最初にするのは、どういった行動になるでしょうか?
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いかん、ぐだぐだだ。そもそもマナーとかそういう関連じゃないし。
というか、今日の日中は結構体調が酷いことになっていたのだから、早いとこ養生しろ自分。

*1:「虎の子渡し」という古典的なパズル問題