腹を立てたら Make (笑)

春秋

2012/12/14付

 ゴミを投げたら、落下地点までゴミ箱が自動的に移動し、すとんと受け止めてくれる。そんな発明の試作品を、今月都内で開かれた素人工作の展示会で見た。こたつから出たくはないが、運動神経が鈍くゴミを投げては外す。そうした向きには歓迎されるかもしれない。

▼センサーでゴミの動きを読み、底に駆動装置を付けたゴミ箱に指示を出す仕掛け。大手製造業の若手技術者が自宅で作ったという。他の出展物も皆ユニークだ。傾けても載せたコップの水がこぼれないお盆。カフェラテに自動で絵を描く機械。アイデアの数々からは、ものづくりの楽しさと若者たちの熱気が伝わってくる。

▼家電量販店の歳末商戦では、これまで主役だったテレビの販売が振るわない。そうした中でも「すきま家電」の売れ行きは好調だと、先ごろの「日経ビジネス」が報じている。大きな目隠しのような目元マッサージ機、美容用の卓上加湿器、携帯電話で外から操作できる掃除ロボットなど。いずれも日本メーカーの製品だ。

▼多くの企業が、これまで大黒柱だった商品に頼れない時代を迎えた。未来を開くアイデアは思いがけないところから生まれる。米国は電子工作機器を公立学校に導入し、ものづくり大国復活への下地作りを進めているという。日本の若者も知恵とやる気では米国に負けていない。若い力と発想をどんどん生かしていきたい。


相変わらず日経さん、衰えというものを見せずかっ飛ばしてるなぁ(棒