あるいはジャンクの妙味とかそういう話

発端は昨日から。
秋葉原アレゲな電脳ショップ「三月兎」の Twitterアカウントがこんなつぶやきを投下。



因みに普通に新品を買おうと思うと 1台 3万円〜4万円。

で、以前(1年前ぐらい?*1)も似たような「ノークレーム・ノーリターン」な DoseRAE2 って¥9000ぐらいで出てなかったなかな〜、と思ったので私はこんなふうにですね。

兎屋さんのジャンク DoseRAE ってバッテリの動作異常とかじゃなかったっけ…?あわよくば充放電の繰り返しで…とかないかな…じゅるり

以前のジャンクには「入荷時動作チェックにおいて充電がすぐ止まってしまい動作不可」みたいなことが書いてあって(※稼働時間が異常に短いみたいなことだったかもしれない。記憶はいい加減。)、それってまあだいたい充電池のトラブルなんですよね。セル交換で復活する可能性が大。
とりわけ、この機種(2011年より前から製造されていて割と古典的な部類に属し、有名度でいったら「放射線量計のことをかじったことある人ならば知らないほうがおかしい」クラス。特有の不具合に関しても様々研究されている)を数日ほど前にたまたま丁寧に調査してる人がいたのでその人に販売情報振ったりしつつ


こんな情報も流れてきつつ、結局

https://twitter.com/namururu/status/315449037413285888/photo/1

   ↓


http://twitpic.com/cdpn6m/

その人、夜に帰宅するが速いかバッテリ交換でさくっと修理しちゃった。
ただし、日本国内でその電池を手に入れるルートは結構限られており、しかも「タブ付き」のものを入手するのはほぼ不可能。「タブ付き電池」の扱いはいろいろあるから初心者にはおすすめしないコース。電池交換なんて簡単そうにみえるけど実は結構危険だし、抑えるべきポイントもある。突然の火災で B787 みたいな目に遭いたくなければ、初心者は絶対に手を出してはいけない領域である。


…血が騒ぐじゃん。そんなの。


というわけで翌日(つまり今日)の 午前11:00。秋葉原に某店の開店を待つひとりの男がいた。(※ 嘘です。それは極端。でも開店時刻間もなくに合わせて秋葉原を目指したのはほんとう)
早速ジャンク箱を物色し、自分のぶんと、家事育児に忙しくて秋葉に来られない Twitter friend のぶんの 計2台をレジへ。当然のように「ジャンクで…」と念を押されるが笑顔で「ええ(^ー^)」とだけ答える。たぶんこのときの私は2012年度下半期で一番いい笑顔してたんじゃないかと思う。


言うても超金欠なので、千石電商で電池を買ったら(財布の中が正真正銘の空になりますた*2)、速攻帰る。もう用は無い。(訳:もうこれ以上誘惑しないでください)



こんだけしつこく書いてあってもレジでは「ジャンクですけど」って言われる。たぶん世の中ではそれでもなお「返品…」とか言ってくる人がいるんだろうけどね。

この「どーもくん」というか「埴輪」というか、はたまた西原理恵子キャラっていうのか、…まあとにかく微妙にちょっとかわいいけどにくたらしいような顔が特徴。

ジャンクなので「フルセット」ではない。送付用に開梱したついでに撮影したこれには本体に専用のシリコンジャケット(黒)がついていたが、全部に付いているわけではなかったようで、私用に開封した子にはついてなかった(と、あとで気付いた)。取扱説明書も、印刷されたものはついてなかった。…いいもん。要らないから。



思ったより小さい、薄い、そしてかわいい。よく見かける、クレードルに乗った写真はだいぶ無骨で大きいもののように見えてしまっており、損をしていると思った。
そしてやはり サイバラの漫画キャラだ。この顔は。
これから君のヨロイを 1枚1枚脱がせて、君の敏感で大事な部分を…(オイヤメロ)


その前に、一応ね。
たぶん電源入らないんだろうけど、バラす前にいっぺんテストぐらいはしておいてみよか、と思って、クレードルを USB 接続してみる。……あれ?充電開始した。

はて?
ネットで取説を探し、とりあえずの操作法を探る。電源を入れたままの充電は可能なようだ。クレードルに挿したまま電源投入操作をしてみる。激しい BEEP 音とともに、DoseRAE2 (通称 RAE子)は動作を開始した。
…あれ?…あれ?
そして約1時間後。充電集を示すランプが消灯した。…え?…あれ?
(内蔵されているボタン型充電池は公称容量 110mAh 。充電クレードルの出力は 100mA 。最大でおおよそ 0.9C 充電ということになる。約1時間で充電完了というのは、ほぼいい感じで充電できてると見ていい数字だ(ただし数字だけで見た場合)。)


いや、しかし、線量計としての動作は…………0.08μSv/h………してるよ。…あれれれ?

マントルで少々いじめてみた。半導体センサらしい「トロさ」…というと語弊があるが、要するにあるべき値の推移を示す。巷でよく言われている「中線量域で数値が暴れる」この機種特有の現象までしっかりと確認できた。つまり「正常動作」。


おめでとうございます。
故障らしい故障は見当たりません。
……勿論まだわからない。この機種の稼働時間は満充電からだと公称「200時間」。つまり、バッテリが劣化していて性能が本来の 1/20 まで落ちていたとしても、半日は軽くもつことになる。パワー系の電気機器ばかり相手にしていると想像しにくいことだが、省電力機器はバッテリ劣化も把握しにくい。(そして、こういう微弱電力の機器でも、LiPO バッテリが過放電で死亡し使用不可となるトラブルは少なくないとのこと(実際この DoseRAE2 もそういう機器であるということである)。)


その後も特に変化なく順調に動作を続け、6時間が経過した。←今ここ


本当にこのまま普通に使えてしまえそうだ。勿論駄目だったら電池交換修理フェーズに移行するだけの話だが…。
とはいえ
人が珍しくやる気を出して修理をやろう、直してやろう、半田ごてに火を入れてやろう…と思っていたそんなときに限ってこの仕打ちですよ。勿論ジャンクを買って火を入れてみたら実はどこも壊れてませんでした、っていうのはジャンカーの脳内でジャンク汁的な謎の分泌物が出る貴重なケースではある。あたりもあたり、大当たりを引いたことが嬉しくないわけもない。
…でもね。って話。


ついでに言うとこの DoseRAE2 、壊れていて直そうが、壊れておらずそのまま使おうが、いずれにせよ、その後どう運用するかとか、一切考えていない。
欲しい人います? 癖のある挙動でダメな子呼ばわりする向きもありますが、それでもなお人気機種ですよ。


とか言いつつ、…たぶん譲りませんけどね

*1:昨年9月でした m(_ _)m https://twitter.com/OkibiWorksLabo/status/247610665865445376

*2:50円玉まで駆使してギリギリ支払ったのは内緒だ