まあ、そんなもんだろうな、という話ではある

明日、最終日。
途中から「ああ、これは駄目だな」感が店内に充満していた。

上海問屋秋葉原店は、2010年2月28日をもって閉店いたします。
 
秋葉原店は2008年4月に開店いたしました。
秋葉原店は開店後2年以内での独立採算化への移行を目標としていましたが、この目標を達成する事が出来ませんでした。

これは、景気低迷により顧客の拡大等が当初の予測を下回った事によります。

http://www.donya.jp/category/604.html

景気低迷を理由にしているが、それは違う気がする。


最大の理由は「客層に恵まれなかった」ことだと私は思っている。良客がつかなかった。これも細かく見ればいろんな理由が考えられそうだが、ひとつには「1円セール」の展開の際の作戦ミスが否めない。これで客層が一気に悪くなり、というか DQN 層がうろつくようになり、ただでさえ香ばしい店内の雰囲気が更に悪化した。
次によくないのが「店員(スタッフ)に恵まれなかった」。というかむしろ、ちょっと気持ちの悪い人しかいなかった。不思議なことに、若い女性がいるのに雰囲気が華やがない、あれはなんだろ、あそこまで行くとある種の才能かもしれない(ってそこまでいうか)。同じ時給でももう少しまともな人を雇えなかっただろうか。あれはたぶん採用者のセンス(の欠如)。…というかそもそも、販売員が確保できずに開店ができないって時点で、当初から如何に求人戦略が無策だったかということが明らか。この 人余りの御時世に、ありえない。
メディアを上手く取り込めなかったことも敗因ではないかと思う。ニュース番組の取材は圧倒的に好機なのに、全然活かしきれていない感じだった。商売の戦略として、あれはない。
商品力という面から話をすると、「骨」となる商品ができなかった。サンコーレアモノショップも最近なんとなく黄昏感が否めないのだが、それでも潰れはしないんじゃないかという気がするのは、あそこには「モニタアーム」という文字通りの「骨」があるからだ。品質はどうあれ、現状、「秋葉でモニタアーム見たいんだけど」という問いに対して「一応サンコーも行っとけ」と教えないのはむしろ邪道だ。こういう「〇〇を買うならとりあえずいっぺんは見とけ」が上海問屋(実店舗)には無い。一時期は SDカードがそうだった感じもあるが、所謂「水もの」は「骨」にはならないし、逆にそれを「骨」にするのはあまりにやばいし、そのことは上海もよくわかっていたのだろう。


どうせ無くなるお店だから言いたい放題をあんまり考えずに書いたが、「むだや」と「上海問屋実店舗」が当初、秋葉原にもたらした影響は相当あったように思う。それも、秋葉原を良い方向へ牽引していたのではないかと。(少なくともある分野においてあきばおーが無双、という、なんというか心情的倫理的にはあってはならぬ状態がある意味上海問屋によって回避されていた。)
途中からは心底どうでもよくなったけど。
残念ではある。


王様のアイデアがなくなり、むだやが撤退し、どうだろ、我々が「なんかおもしろグッズ」を入手したい際にはどこに行けばいいというのだろうか。百均とか無し。勿論ハンズとかスタディルームも無し(※個人的事情により。行きたい人は止めないよ)。まあ、いま、しけたプレゼントとかパーティーグッズ/ジョークグッズとか個人的には全くニーズ無いんで杞憂もいいとこなんだけど。