やっとこさ、というべきなのだろうか。

ロシア製 GM計「SOEKS 01M」の価格がこなれてきている。もうそろそろ、ガレージキット系の自作キットに頼る必要もなくなってきたといえようか。
分解記事によれば、最新版は管球に SbM-20-1 を使用しているようだし(前バージョンでは SbM-21 を使用しているものもあったらしく感度(=低線量における分解能)がおおちがい)、回路もまじめにコッククロフト・ウォルトンを用いてるっぽい。(もっとも、むしろ問題はそのあと(昇圧したあとの制御)なのだろうけど。消費電力はかなり多いらしいので、ひょっとすると問題は「やたらと明るい」液晶だけではないのかもしれない。)


さて
現在の物流システムの哀しいところというべきか、いまもう既に入荷済みの品物に関して、価格改定することは非常に難しい(というか、それをやるのが「ディスカウントショップ」という業態、ということである)。

7月後半頃、比較的すみやかに最新ファーム品の発売に踏み切った秋月電子では、価格は発売当初の \34,800.- のまま。((概論としては、秋月はレギュラー品として位置付けられている商品の価格改訂は滅多にしない。値上げもしないが、値下げもしない。)) ((…とかなんとか言いつつ、日本語操作マニュアルはここでゲットすべし! (・∀・) ))

Amazon での最安帯は現在 \20,000.- 前後。*1

楽天での最安は今日時点で \14,980 + 送料 ¥1,500 = ¥16,480.- 。*2
…以上、2011/09/24 前後時点における価格情報でした。


いまのところ価格コムはうまく機能していない。こういうタイプの品物には構造的に弱い。


市場的には価格破壊が起こっていたとしても(たとえそれが「あるべきものであった」としても)、過去の下代で入荷した品物はその過去の下代に応じて過去に設定した上代からそう遠くない価格で売り切るしかないのだ。それが企業活動というもの。だから、特に(取引コストが価格に影響しやすい)輸入品においては、最新ロットのほうが俄然安いとか、そういうことが余裕で起こるし、余程の戦略的耐力のないショップでなければ(大型量販店とか、要するに「損して得を取る」みたいな手法が使える余力のある企業とかね)、その「過去の価格(うわぁ)」なまま、情報格差を利用して売り抜けるしかない。
下手に価格改定した場合、以前の価格で購入した顧客に対する補償とか信用とか、そういう問題も深刻である。
(逆に言えば、それでも商売というものがなんとか成り立ってしまっているこの現状こそ消費者的には真に悲しむべきなのかもしれないのだが…いや、ここでは「モノを買うって、価格だけの問題じゃないでしょ?」とか、そういう話はしてませんので。今ここでは。)


…つまりそのなんて言うのかな、人柱は、常に必要ってことだ、現状のシステム下では。…ってことなのよね、逆説的に。


ともかくだ。
放射線であろうとなんであろうと、誰でも普通に測定できるハードウェア環境・ソフトウェア環境・コンセンサス…が整うのがなによりだ。「正しい価格」とか、そういうことを言うつもりはない。安くて手軽に使えるものが市場に出回るのは、よいことだ。きっとよいことなのだ。

*1:相場に大きな変動は見られないようだが、一応 2011/10/02 時点で魚拓をとってみた

*2:ショップの案内には「全国送料無料」とあるが、看板に偽りあり。→ 後日訂正されていました
あと、価格も改定されていた(¥1000 値上げ;2011/09/29 時点)。
なお、こちらのサイトでも取説がダウンロードできる(JPEG 形式)http://item.rakuten.co.jp/kantanlife/c/0000000138/