ヤスリがけの途中に世界は創造される

ヤスリがけとか、研磨とか、鉛筆削りとか、そういう作業の途中には、人間ある種のトランス状態におちいるらしく、思索が気付かぬうちに思わぬ方向に発展したり、世界の創造にも匹敵するのではないかというようなアイデアが突如浮かんだりする。しかし、作業をとめると脳内状態もリセットされるので、せっかくの思索やひらめきも大概はリセットされて消え去る。よしんば覚えていたとしても、そのときのその脳内状態でもって組み立てた理論なりアイデアは、その脳内状態でなければ 100%は再現されない。河原で拾ったものすごい綺麗な石を持って帰ってみたら全然綺麗じゃなかった、みたいな感覚。
そんなわけで、ヤスリがけの途中に私は某オ○ムなんとか教団の構造的真実に突如気が付いたり、ノッポさんの孕んだ矛盾に気付いたりしているわけだが、こうして暫く経ってから文字にしてみると、物質世界を創造するどころか、なんのこっちゃ。我ながら、どう見ても戯言です。


しかし、極論すれば、私がヤスリがけに集中するそのたびごとに、世界はほぼ生まれ変わっているも同然の革命状態が発生している、というか、世界は常にここから創造されているといっても過言ではない。
なにがどう過言ではないのかは、全くもって、よくわからない。


暇な人間ほど怖いものはない、とはよく言われることだが、何故怖いのかというと、ふとした隙に勝手に世界を作っちゃうからなのだろう。…って、私は暇ちゃうわ。